2024/11/14
厚生労働省は、個人事業主やフリーランスなどが
加入する国民健康保険について、
来年度から年間保険料の上限額を3万円増額し、
全体で109万円とする方針を固めました。
保険料の見直しについては、少子高齢化に伴って拡大を続ける
医療費の財源確保のためにたびたび行われており、
上限額の引き上げに関してはこれで4年連続となります。
国民健康保険の保険料に関しては、
「医療分」と「介護保険」で構成されています。
今回の上限額引き上げの対象となるのは「医療分」であり、
今年度の上限額89万円から3万円が増額され、
来年度からは92万円に設定される見通しです。
それに対して「介護保険」については、
40~64歳の人が納める保険料であり、
こちらの年間保険料に関しては、
今年度の17万円のまま据え置かれることとなります。
したがって、来年度の保険料全体の上限額については、
92万円(医療分)+17万円(介護保険)=109万円となります。
今回の年間保険料の上限引き上げによる影響については、
単身世帯では年収約1,170万円以上の場合に該当すると試算されており、
国民健康保険に加入する世帯のうち、約1.5%が対象となる見込みです。
なお、今回の上限額の見直しは、
ボリュームゾーンである中間所得者層の
負担を抑えつつ、必要な財源を確保するためには、
高所得者層の負担が必要であるとの計算結果に基づいています。
毎年のように保険料上限の引き上げが続く国民健康保険ですが、
来年度も3万円の増額が行われる見通しとなりました。
上限額引き上げの対象となる世帯については、
全体の約1.5%とのことですが、少子高齢化社会の影響は 今後も続いていくことが予想されます。