2024/08/27
ポータルサイトを通じ、ふるさと納税による寄附を行うことで、
利用者は自治体からの返礼品に加え、ポイント付与による
メリットも享受する「二重取り」が可能となります。
また、ポータルサイトの運営側としては、
ポイントの還元率を高めることで、
数多くの利用者を集められることから、
ポイント付与による競争は年々激化しています。
付与されるポイントが2倍や3倍に増額するような
キャンペーンが行われるケースもあり、
今回の制度改正の背景には、「激化するポイント競争を鎮静化し、利用者が返礼品を超えるメリットを享受できる
現状を適正化する」という狙いがあると考えられます。
<ふるさと納税の仕組み>
◎直接自治体に寄付する方法
年間の実質負担2,000円で自治体から返礼品を受け取れる
◎ポータルサイト経由で寄付する方法
自治体は手数料をポータルサイトに支払い
寄付者はポータルサイトからのポイント付与に加え、
自治体から実質負担2,000円で返礼品を受け取れる
→ポイントの付与が2025年10月以降禁止に
2025年10月から、ポータルサイトでの
ポイント付与が禁止されることで、
これまでポイント還元を目当てにふるさと納税を
活用していた利用者には影響が及ぶことでしょう。
またポータルサイトを運営している事業者にとっては
死活問題となると考えられ、今回の制度改正を機に、
ふるさと納税の関連事業から撤退するケースもあるかもしれません。
ちなみに「楽天ふるさと納税」を運営する
楽天グループ株式会社は、今回の制度改正の撤回を求め、 署名活動を行っています。
2025年10月に実施される
ポイント付与禁止に関する制度改正では、
ふるさと納税の利用者だけでなく、
ポータルサイト事業者にとっても大きな影響を及ぼします。
制度改正の内容を正しく理解し、
ふるさと納税を利用するタイミングについても 慎重に検討しましょう。